皆さん、こんにちは!池袋のアルゼンチンタンゴ教室『タンゴレアル』です。
マテ茶の奥深い世界を巡るコラムも、いよいよ第9回目を迎えました。
これまでは主にアルゼンチンのマテ茶文化に焦点を当ててきましたが、今回は視野を広げ、南米の他の国々におけるマテ茶の多様な楽しみ方をご紹介します。同じマテ茶でも、国によってこんなにも違いがあるんですよ!
南米の他の地域とマテ茶:それぞれの特色
マテ茶は、アルゼンチンだけでなく、南米の広範囲で愛されている飲み物です。
しかし、国境を越えれば、その飲み方や使われる道具、そして文化的な背景も少しずつ異なってきます。
それぞれの国の特色を見ていきましょう。
南米諸国におけるマテ茶の飲まれ方
マテ茶は、南米の様々な国で独自の進化を遂げています。
ウルグアイ:
リオス先生も触れていたように、ウルグアイは南米で最もマテ茶を熱心に飲む国として知られています。国民一人当たりの消費量は世界一とも言われ、街中では老若男女問わず、専用の大きな魔法瓶(テルモ)とマテ茶器を抱えて歩く姿が日常の風景です。アルゼンチンよりも茶葉を細かく挽き、より濃い味わいを好む傾向があります。ウルグアイ人にとってマテ茶は、まさに体の一部のような存在です。
パラグアイ:
パラグアイでは、暑い気候に合わせて冷たいマテ茶、「テレレ (Tereré)」が非常に一般的です。氷水や冷たいジュース(柑橘系など)をマテ茶葉に注いで飲みます。爽やかな味わいは、日本の夏の冷茶にも通じるものがありますね。茶葉も、テレレに適した粗挽きのものが使われることが多いです。
ブラジル:
ブラジル南部、特にリオ・グランデ・ド・スル州では、マテ茶を「シマロン (Chimarrão)」と呼び、アルゼンチンやウルグアイと同様に温かくして飲みます。しかし、茶葉は非常に細かく粉末状に近く、茶器も独特の形状をしています。また、甘いマテ茶を好む人も多く、砂糖やハーブを加えて楽しむこともあります。
地域による茶葉・茶器・飲み方の違い
各国でマテ茶の文化が異なるのは、気候や歴史、そして人々の嗜好が影響しているからです。
茶葉の違い: アルゼンチンでは比較的粗挽きの茶葉が主流ですが、ウルグアイやブラジル南部ではより細かく粉末に近い茶葉が好まれます。パラグアイのテレレ用は、水に溶けやすいように加工された茶葉もあります。
茶器の特色: アルゼンチンではひょうたんや木、銀製のマテ茶器が一般的ですが、ウルグアイではより大きく、持ち運びしやすい形状のものが多く見られます。ブラジルのシマロン用は、口が広く、底が狭い独特の形をしています。
飲み方の違い: 基本的な「マテの輪」の習慣は共通していますが、冷たいテレレを飲むパラグアイ、非常に濃いシマロンを好むブラジル南部など、それぞれの地域で独自のスタイルが確立されています。
アルゼンチンのマテ茶文化との比較
アルゼンチンのマテ茶文化は、家族や友人との「共有」に重きを置く、温かい習慣が特徴です。リオス先生が頑なに守るストレートのマテ茶は、その純粋な味わいを大切にするアルゼンチン人の精神性を表しているとも言えるでしょう。ウルグアイのマテ茶が「個人に寄り添う」日常のパートナーであるのに対し、アルゼンチンでは「人との繋がりを深める」ツールとしての側面がより強いかもしれません。
南米の多様な文化に触れる
マテ茶一つとっても、南米の国々にはこれほど多様な文化があることに驚かされますね。それぞれの国が持つ独特の気候や歴史、人々の暮らしが、マテ茶の楽しみ方にも色濃く反映されているのです。
アルゼンチンタンゴもまた、南米の豊かな文化が生み出した芸術です。タンゴレアルでは、情熱的なタンゴのステップを学ぶだけでなく、リオス先生との交流を通じて、このような奥深い南米の文化に触れることができます。レッスン後の休憩時間には、先生を囲んで温かいマテ茶を味わいながら、南米の多様な魅力について語り合いましょう。
ダンス未経験の方も、50代から始める方も大歓迎です。アルゼンチンやマテ茶、スペイン語に興味があるシニア・エルダー層の皆様、ぜひ一度『タンゴレアル』に遊びに来て、タンゴの情熱とマテ茶の温かさに触れてみてください。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
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